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Research

Last-modified: 2012-01-05 (木) 15:00:00

触覚センサ

本研究室では,柔軟で薄型の触覚センサの実現とそれを応用したアプリケーションの開発に向けて研究に取り組んできました.
これまでに,2次元荷重分布の中心位置を検出可能なCoP触覚センサと,荷重分布の計測が可能な高密度型触覚センサ,ビデオ出力型触覚センサの開発を行ってきました。

すべり覚センサ

多自由度なロボットハンドで,多種多様な物体の把持・操り動作を行うためには,接触位置や接触力,滑りなどの情報を取得するための触覚センサが必要となります.
特に,物体を破壊しない最小把持力で把持する場合や,物体の操りを行うためにはすべり覚が重要となります. 本研究室では,ロボットハンドへの実装を考慮した,厚さ0.5mm の薄型かつ柔軟な感圧導電性ゴムを用いた滑り覚センサを提案しています.

ネット状近接覚センサ

人間とロボットの共存を実現するためには,ロボットの安全性が非常に重要になります.そのためには,ロボットが環境を認識することは非常に重要です.外界認識センサには,ビジョンセンサとしてカメラなどがありますが,死角やオクルージョン(隠蔽),近接距離でのセンシングが困難である等といった問題があります.
そのような背景から,本研究室では,ロボットの全身に被覆可能な,薄型,省配線で,かつ高速応答性を有するネット状近接覚センサを研究開発しています.

インテリジェントロボットハンド

インテリジェントロボットハンド

本研究室では,触覚,すべり覚,近接覚の高速センシング技術に基づき,知的な動作を高速で実行するロボットシステムの研究を行っています.

本研究では,近接覚・触覚・滑り覚を統合することで,近接から接触までのシームレスに検出し,対象物を確実に把持/捕獲可能なロボットハンド,インテリジェントロボットハンドを提案しています.

人間計測

本研究室で開発された網目状触覚センサの特徴の を活かして,

  • 新しいヒューマンインターフェース方法の提案
  • 簡単に人間の歩行動作を計測するシステムの開発//-新たな歩行評価指針の提案

などの研究を行っています.

触覚GUI

触覚ディスプレイ

パソコンを操作する上でGUI(Graphical User Interface)は多くの利点をユーザに提供します.ユーザはマウスを使いパソコンを直接的に操作することができます.しかし,このようなGUI環境は視覚障害者にとって便利な環境とはいえません.そこで,画面情報を凹凸として表示し,触角を用いて情報を受け取ることが可能な触覚ディスプレイが開発されてきました.しかし,従来の触覚ディスプレイは主に情報表示機能に限られており,入力装置としての機能は十分ではありません.そこで本研究ではクリック,スクロール,描画などの入力機能を付加することにより触角を用いたGUIを実現する装置の開発を目的としています.

触覚神経インタフェース

触覚神経インタフェース

マン・マシンインターフェース,医療福祉工学などの分野では,人間の神経系と 義手等の外部機器を直接接続する技術が注目されています. 本研究では,義手等に取付けた皮膚感覚センサからの情報を, 人間の触覚神経系に神経パルス列として提示することにより ,触感覚を生成する研究を行っています。

右図は,遠隔地にあるロボットハンドの接触感覚を, ロボットハンド操作者の触覚神経線維にマイクロスティミュレーション法を用いて, 提示する実験です。 ロボットハンドと操作者は10km程離れた場所にあり,相互をインターネットで結んでいます。 操作者がロボットハンドで把握を行うとその時の触覚情報を, インターネット経由で操作者の触覚神経系に入力することで 触感覚を生成するシステムです。本実験は世界ではじめて成功しました。

なお,本研究は満渕研究室(東大),石川研究室(東大)などとの共同研究です。